紹客紹福の法則
1 顧客との人間関係の構築を大切にする
私が尊敬している、名古屋の弁護士北村栄先生からご紹介いただいた、小阪裕司先生の著書「紹客紹福の法則」を読みました。
最近では、どうやったら売上が短期的に伸びるのかということにフォーカスがあたっていますが、この本では、売上を伸ばすための本質的なことが記載されています。
まさに、商売の大切な原理原則が記載されているのです。
今回は、この本を読んで、私が気づいたことを3点、ご紹介させていただきます。
1点目は、顧客との人間関係の構築を大切にすることです。
売上を上げるためには、①新規顧客の数を増やす、②単価を上げる、③既存顧客にリピートしてもらう、といったことが挙げられます。
そして、ついつい目先のことばかり考えてしまい、①新規顧客の数を増やすことばかりを考えてしまいます。
しかし、この本では、③既存顧客との人間関係を大切にすることが説かれています。
既存顧客との人間関係を育むことで、既存顧客が口コミや紹介を増やしてくれる、最強の営業マンとなり、売上が伸びるのです。
既存顧客との人間関係を育むための具体的な方法は、顧客名簿と、ニュースレターです。
顧客名簿を作成することで、顧客にはたらきかけることができる、ニュースレターを送付することができます。
ニュースレターには、個人的な出来事や所感を語り、親しみをもってもらいます。
ニュースレターを送付することで、顧客とのつながりを絶やさないようにするのです。
この活動は地道で、なかなか売上にすぐに結びつかないのですが、ニュースレターを定期的に送付することで、信頼関係が積み重なり、ある時、売上につながるのです。
顧客とのコミュニケーションで大切なのは、接触回数なので、定期的にニュースレターを送付するのは、顧客との信頼関係を構築するのに効果的なのです。
弁護士は、こういったニュースレターを送付することはほとんどないので、売上を伸ばすための方策として、私も、ニュースレターを送付することを検討してみます。
2 顧客に説明することの大切さ
2点目は、顧客に対して、説明することの大切さです。
この本では、さんまの値段についての面白いエピソードが記載されていました。
さんま一匹130円と、さんま一匹150円の二匹のさんまが売られていた場合、顧客に与えられている情報は値段だけなので、130円のさんまを買います。
しかし、この値段の差はなんなのかについて、情報が顧客に伝われば、顧客の行動は変化します。
すなわち、150円のさんまは、背が厚く、脂のりがよいので、価格が高いという情報が顧客に届けば、150円のさんまを購入する顧客は増えるはずです。
すなわち、売り手の情報発信が不足しているので、顧客が買うべき理由がわからず、顧客は、安い方を買ってしまうのです。
このさんまの背が厚い方が、脂のりがよいという情報は、魚屋にとって当たり前かもしれませんが、消費者にとっては、全く知らない情報です。
こういった専門的な情報を、顧客に対して、発信していけば、顧客は、買うべき理由を理解して、購入してくれるのです。
顧客に対して、買うべき理由を情報発信すれば、価格以外の理由で顧客は買うので、価格競争に巻き込まれずに、客単価が増えます。
顧客に対して、買うべき理由を情報発信していきます。
3 効果的なプレゼント
3点目は、効果的なプレゼントです。
人にプレゼントを贈ろうとする場合、なにが最適なのかについて、あれこれ悩むものです。
この本では、人が一番もらってうれしいものは、けっして高価なものではなく、自分のことを気遣い、大事に思ってくれている気持ちなのだと記載されています。
確かに、自分のことを考えてくれているなぁと実感できるプレゼントは、もらって、とても嬉しいです。
大事に思ってくれている気持ちを伝えるためには、一見何でもないものを贈りつつ、なぜ私があなたにこのなんでもないものを贈りたいのかという気持ちを伝えるのが重要なのです。
この本では、洋菓子店が花の種のプレゼントを、花言葉を書いたレターと一緒に送付していることが記載されていました。
あなたになぜこれを差し上げたいかという気持ちが、花言葉を通じて伝わるのです。
プレゼントを贈る時には、相手に対して、自分の気持ちが伝わることを意識していきます。
商売の原理原則が学べる名著ですので、紹介させていただきました。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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