夫婦脳4~離婚における脳の性差~

黒川伊保子先生の

夫婦脳~夫心と妻心は,なぜこうも相容れないのか~

の本のアウトプットの続きです。

 

 

 

 

離婚事件を担当していると,クライアントが

男性と女性とで異なる点があることに気づきます。

 

 

それは,離婚が決まったときに明らかとなります。

 

 

離婚は,人生最大のストレスと言われているように,

離婚に至るプロセスにおいて,男性も女性も同じように

苦労するのですが,離婚が決まれば,

女性のクライアントは,晴れ晴れと明るくなるのですが,

男性のクライアントは,しょんぼりと落ち込んだまま

であることが多いです。

 

 

なぜ夫は何もしないのか,なぜ妻は理由もなく怒るのか

の著者である夫婦問題カウンセラーの高草木陽光氏は,

離婚の男女差を次のように表現しています。

 

 

 

 

夫は離婚で白髪になる,妻は離婚で茶髪になる

 

 

夫は,離婚で弱くなり,妻は,離婚してもたくましく生きていくのです。

 

 

この離婚の性差について,「夫婦脳」の本にヒントが記載されていました。

 

 

 

 

男性は,真摯な向上心か,与えられた責務を遂行する責任感

のどちらかに導かれて,人生の長い道を歩むので,

「自分がいい思いをしたい」という快感欲求が弱いようです。

 

 

そのため,男性は,「自分のため」というよりは,

「家族のため」に厳しい仕事に耐えて生きているのです。

 

 

他方,女性は,自分に興味があり,

「自分がいい思いをしたい」という欲求が強いようで,

明日の快感を求める気持ちで,女性たちは,

たくましく生きていけるのです。

 

 

すなわち,女性は,自らの明日の快感を求めて,

生きる意欲を失わないでいられる,

生きる意欲の自家発電型の脳」の持ち主なのです。

 

 

このような脳の性差のため,男性は,離婚によって,

妻はいなくなり,子供もとられてしまい,

「家族のため」にがんばるという生きる意欲の源泉がなくなり,

弱ってしまい,白髪が増えるのでしょう。

 

 

他方,女性は,離婚しても,「自分のため」に生きていけるので,

新しい意欲がわいて,いきいきと次のライフステージへ進み,

気分が明るくなって茶髪になるのでしょう。

 

 

さて,夫婦が離婚にいたらないようにするためには,

まずは,互いの脳の違いから,相手は自分とは全く異なる

感性の持ち主であり,相容れない部分が多々あることを

知識として知っておく必要があります。

 

 

その上で,夫は,「自分のため」にでは生きる意欲がわいてこないので,

妻は,夫を頼りにして,「家族のため」にという

生きる意欲を持たせ続けることが重要であると思います。

 

 

逆に,夫は,妻の話を聞いて,

ひたすら共感することが重要であると思います。

 

 

「夫婦脳」を読み,夫婦は,互いに明日の希望を灯しあうことで,

よりよい関係になっていくことを学びました。

夫婦脳3~不倫を脳科学的に分析すると~

黒川伊保子先生の

夫婦脳~夫心と妻心は,なぜこうも相容れないのか~

の本のうち,本日は,不倫の脳科学的分析

についてアウトプットします。

 

 

 

不倫をすると,家族は崩壊し,

100~200万円ほどの慰謝料を支払う

リスクを負うのですが,それでも,人は不倫をしてしいます。

 

 

不倫をすれば,とんでもない損失を被ることは知っていても,

どうして,人は不倫をするのでしょうか。

 

 

 

黒川先生は,女性と男性とでは,

脳科学的に不倫に至る経過が異なると分析しています。

 

 

まず,動物は,すべからく,他個体の体臭(フェロモン)から,

その個体の遺伝子情報を感知しており,

生殖相性のいい遺伝子を持つ異性」を嗅ぎ当てることで発情します。

 

 

これが恋です。

 

 

フェロモンを嗅ぎ分けるセンサーは,

生殖リスクの高い種ほど感度が高く,

生殖リスクに著しく性差のある哺乳類の場合,

雌のほうが圧倒的に感度が高く,生殖相手を厳選します。

 

 

その結果,女性は,男性のフェロモンから遺伝子の情報を嗅ぎ取り,

何百人・何千人に一人の相手を見つけ出して,深く執着します。

 

 

もっとも,この女性の執着は永遠に続きません。

 

 

残せる遺伝子セットの数が限られてしまい,

万が一生殖に至れない事情があったときには,

生涯の生殖機会そのものを失うからなのです。

 

 

そのため,女性の恋は,

ほとほと嫌気がさして終わる」ことになっているのです。

 

 

 

女性の恋には,不倫は案外少なく,

「深い確信」→「嫌気」→「次の深い確信」

というサイクルを描いていくのです。

 

 

そうなると,女性が不倫をするのは,

夫や交際相手の男性に「ほとほと嫌気がさした」ため,

次の生殖相手を見つけて,自分の遺伝子を残すためということになります。

 

 

妻が浮気を避けるためには,「ほとほと嫌気がさした

夫を親友として受け入れ,頼り合い,

支え合う生活共同体を構築していくしかないのです。

 

 

夫としては,生活共同体を構築していくために,

子育てに疲れた妻のフォロー,家事の手伝い,

とりとめのない話しの聞き役をすることが重要になります。

 

 

他方,男性の不倫は,女性の不倫と異なります。

 

 

哺乳類の雄は,長い妊娠授乳期を余儀なくされる雌に比べて,

生殖リスクが著しく低いです。

 

 

そのため,「生涯に出来るだけ多くの遺伝子バリエーションを残したい

という生物の本能を実現するためには,男性は,

相手を厳選するよりは,やってきたチャンスを逃さない

のが最も合理的な手段となります。

 

 

男性は,女性ほど積極的に異性を嫌わず,

この人しかいないという確信も起こりにくく,

もともと不倫しやすいのです。

 

 

 

 

男性は,恋の確信ではなく,責任感で結婚し,

無邪気な責任遂行感で結婚をキープしています。

 

 

そして,男性は,この責任を積み重ねた相手に

強い愛着を抱く癖があります。

 

 

男性は,結婚期間が短い間は,この愛着が弱くて,

不倫しやすいのですが,結婚期間が長くなると,

妻への愛着が強くなり,不倫しにくくなるのです。

 

 

夫に不倫された妻が,結婚を続けるのであれば,

妻は,夫を穏やかに,頼りにし続ければ,やがて,

不倫相手の女性が夫に対して

「ほとほと嫌になり」,不倫関係が解消されて,

夫は妻のもとへ戻ってくることになりそうです。

 

 

このように,脳科学上,女性は,「ほとほと嫌気がさして」不倫し,

男性は,「魔が差して」不倫する傾向がありますので,

夫婦は,この特性を理解した上で,

互いに不倫しないように対処するといいと思います。

 

 

夫婦脳2~妻を新妻に変える方法~

昨日に引き続き,黒川伊保子先生の

夫婦脳~夫心と妻心は,なぜこうも相容れないのか~

という本のアウトプットをします。

 

 

 

女性脳には,何十年分もの関連記憶

を一気に展開する力があります。

 

 

具体的には,夜中に子供が熱を出した場合,

母親は,これまでの発熱シーン,

上の子の似たようなシーン,

自分自身が幼かった時の記憶,

数年前に公園で立ち話をしたママ友の情報

などなどを総動員して,目の前の熱を出した子供

にどう対処すべきかをダイナミックに判断しています。

 

 

 

体系化された知識に,体験から絞り出してくる知恵を足して,

女性は,その都度,人生最良の判断をくだすのです。

 

 

子供を産み育てる女性だからこそ,

過去の類似記憶を総動員する」能力が備わっており,

この能力があるから,初めてであっても子育てができるのです。

 

 

しかし,この「過去の類似記憶を総動員する」能力

には副作用があります。

 

 

夫が何か無神経な発言をしたら,過去の無神経な発言を,

一気に脳裏に展開し,過去を蒸し返して,夫を批難します。

 

 

 

結婚して20年がたっているのに,

子供を妊娠してつわりがひどかったときに

夫から言われた無神経な一言を

今持ち出して,夫をせめるのです。

 

 

男性から見れば,とても恐ろしい能力です。

 

 

それでは,女性の「過去の類似記憶を総動員する」能力に,

男性はどう対処すればいいのでしょうか。

 

 

その方法の一つは,女性脳に負の記憶を紡がせないで,

正の記憶を紡いでもらうことにあります。

 

 

正の記憶を紡いでもらうためには,

妻が継続してやっていること」に言及するのです。

 

 

「きみの味噌汁を飲むのも,もう25年か。

おふくろの味噌汁より長くなったなぁ。」などと,

「ずっとしてくれている」ことを,

静かに言葉にすればいいのです。

 

 

 

 

些細なことでもいいので,妻がずっと継続して

心がけていることにちゃんと気付いて,言葉にするのです。

 

 

女性は,ほめてほしいわけではなく,わかってほしいので,

過去時間を言葉で労えば,ことのほか心に響くのです。

 

 

もう一つの方法は,負の記憶を想起させないために,

繰り返し未来を思わせることです。

 

 

例えば,「もう少し紅葉になったら京都にいこう」などと,

少し先の計画を言えば,女性は「何を着ていこうかしら」などと

近未来の楽しみを繰り返し想起するので,

過去の負の記憶を想起しにくくなります。

 

 

このように,女性の「過去の類似記憶を総動員する」能力

への対処法は,①過去時間を言葉で労うことと

②未来時間を紡ぐことなのです。

 

 

この2つを実践できれば,

妻を無邪気な新妻に変えることができるかもしれませんね。

 

 

いつも子育てをがんばっていることに労いの言葉をかけて,

近い将来においしい食事にいくことを伝えてみようと思います。

夫婦脳~夫婦7の倍数の法則~

8月3日に金沢市西倫理法人会で「男女問題と夫婦愛和

という演題で講話する機会をいただいたので,

その準備のために黒川伊保子先生

夫婦脳~夫心と妻心は,なぜこうも相容れないのか~

を読みましたので,アウトプットします。

 

 

 

 

黒川先生は,人工知能研究者として,

人間の脳を長年研究されてきたので,人間の脳の観点から,

夫婦問題が発生するメカニズムと対処法

を分かりやすく説明してくれています。

 

 

まずは,人の脳には,7年という生体サイクルがあるそうです。

 

 

人間の骨髄液は7年で入れ替わります。

 

 

(全国骨髄バンク推進連絡協議会のホームページより抜粋)

 

 

骨髄は,人の免疫の中枢を担っているので,

満7年で骨髄液が入れ替わるのに連動して,

生体の免疫システムも入れ替わります。

 

 

そして,生体は,外界からの刺激を受けると

免疫システムが反応するのですが,

同じ刺激が繰り返されていくうちに,この刺激は

「環境の一部であって受け入れていかなくてはならない事象」

であると,免疫システムが受け入れていくのです。

 

 

このように免疫システムが刺激を環境の一部

と受け入れるのに7年かかるのです。

 

 

これを夫婦にあてはめれば,結婚から6年までは,

愚痴を言い,ケンカしながらも,

ドキドキする半分恋人のような夫婦でいられるのですが,

結婚7年目になると,夫婦の免疫システムは,

互いを環境の一部だと納得して,ドキドキしなくなるのです。

 

 

そのため,結婚7年目は,ドキドキがなくなるので,

外の異性にちょっと心を揺らしたりして,

7年目の浮気が発生する危険が生じやすいのです

 

 

結婚7年目,14年目,21年目,28年目という7の倍数で

夫婦の危機がやってくるという法則があるので,

これはよく理解しておく必要があると思います。

 

 

そして,結婚28年目が夫婦にとって最も危険な時期なのです。

 

 

これは,28年の周期で,人間は,

正反対の感性へ向かうというからです。

 

 

以前は,シャープな車や辛い食べ物が流行していましたが,

28年経つと,丸くてかわいい車や甘い食べ物が流行しました。

 

 

28年で流行が変化するように,

結婚28年目に夫婦は,新婚当時とは正反対の感性状態に陥ります

 

 

かつて「優しくて,おおらか」と思っていた夫が

「優柔不断で,だらしない」夫に変わり,

「男らしくて,頼もしい」と思っていた夫が

「無神経なオレサマ」に変わります。

 

 

これは,妻の脳の感性が変わるから,そう感じるのです。

 

 

その結果,「夫が台所に入ってきただけで,いらっとする

という妻の自覚が生じるように,

結婚28年目に,激しい拒否反応が出るのです。

 

 

 

 

この妻の拒絶反応は結婚26年目ころから顕著に現れるので,

夫は,銀婚式で点数を稼ぐ必要があります。

 

 

他方,結婚30年をこえると,妻は,

見るのも嫌だった夫に対して,徐々に愛しさが戻ってきます。

 

 

夫婦は35年寄り添ってみないと,その真価はわからないので,

相手に「むかっと」したら,「これも,かつて激しく愛し合った証拠」

と思って目をつぶるのが夫婦円満の秘訣のようです。

 

 

脳科学上,恋は永遠ではないのですが,

夫婦は,「恋を超えて,うんざりを超えて,なんぼのもん」なのです。

 

 

脳科学を勉強すれば,夫婦問題が激化する前に

予防することができますので,

夫婦問題で悩まれている方は,

ぜひ男女の脳の仕組みを勉強してみてください。

 

 

アウトプットしたい情報がまだあるのですが,

長くなりましたので,続きは明日以降記載します。

世界一わかりやすい差別化ブログ起業術

学歴ゼロ,資格ゼロ,職歴ゼロから年間4億円の

売上をあげている,Webマーケティングコンサルタント,

プロデューサーである仙道達也氏の

世界一わかりやすい差別化ブログ起業術

を読みましたので,アウトプットします。

 

 

 

 

 

ブログを毎日更新しているので,

ブログについて勉強しようと思い,

この本を読んでみました。

 

 

仙道氏が提唱する差別化ブログとは,

ライバルと争わなくても,自然とお客様に選ばれるブログで,

ファンが生まれて,申し込みが自然と発生するというものです。

 

 

差別化ブログを作るには,3C分析を行います。

 

 

3Cとは,

①顧客ニーズとウォンツ,

②自分の強み,

③ライバルの強みと弱み

のことです。

 

 

3Cの中の②自分の強みをみつけるには,

自分がこれまでに経験してきたことや,

実際に体験してきたことなどを全て洗い出す必要があります。

 

 

自分のことを一番理解できていないのは意外と自分自身なのです。

 

 

弁護士をしていると,自分では普通だと思っていたことが,

クライアントからしてみるとすごいことだった

という経験がよくあります。

 

 

自分を客観的にみるというのはとてもむずかしいのです。

 

 

強みは,自分の主観で決めるのではなく,

顧客から見た時に強みとなるのかを検討する必要があります。

 

 

 

 

自分が気付いていない強みに気付くために,

自分の棚卸しをする際には,次の6つの注意点があります。

 

 

①できるだけ客観的に表現する

②できるだけ具体的に表現する

③できるものは数字化する

④どんなにくだらないと思っていることでも書き出す

⑤できるだけ複数を書き出す

⑥自分で良し悪しを判断せずに書き出す

 

 

3C分析をした次に,USPを完成させて,

ベストポジションを確保します。

 

 

USPとは,

ユニーク(ライバルにない独自性),

セリング(売りポイント),

プロポジション(提案,約束すること)

の略称で,「あなただけの独自の売り」のことです。

 

 

USPを完成させるには,次の3つ視点が重要になります。

 

 

①ライバルが真似できない売りがある

②ライバルが真似したくない売りがある

③ライバルがまだ主張していない新しさがある

 

 

強烈なUSPがあると,市場において,

自社の製品やサービスの位置付けを競合他社と差別化できて,

相対的に優位な立場を構築することができるようになります。

 

 

そして,ブログでは,読者との信頼関係

を作るためのライティングが重要になります。

 

 

 

 

ブログで読者に伝えたいメッセージが

届きやすい流れを作るために,次の

文章構成テンプレートが役に立ちます。

 

 

①問題点の提示

②解決策,結論

③理由(体験談,具体例,ストーリー)

④解決策,結論

 

 

また,次のことを意識することで,

ライバルは書けないけど読者が欲しがっている

文章を書けるようになります。

 

 

「発信する情報に出し惜しみをすることなく,有料並みの記事を書く」

「その情報がライバルよりも一歩先に進んでいて,しかも具体的である」

「ありがちな主張から対極のポジションをとる」

 

 

なぜブログが重要なのか,

どのようなブログにすればいいのか,

どのようにして文章を書けばいいのか

といった,ブログに関する様々な疑問に対して,

詳細かつ具体的に回答してくれる素敵な本です。

 

 

ブログをしている人に一読してもらいたい

本として紹介させていただきました。

仕事の思想

田坂広志先生の「仕事の思想~なぜ我々は働くのか~」

という本を読みましたので,アウトプットします。

 

 

なぜ我々は働くのか」という問を考えながら,

こころに抱くべき仕事の思想を探求していくという名著です。

 

 

仕事の思想を考えるときに最初に突き当たる問があります。

 

 

仕事の報酬とは何か

 

 

まずは,「仕事の報酬は給料」という世界です。

 

 

稼いだ給料で自分の好きな人生を送るというものです。

 

 

次に,仕事に一生懸命取り組んでいくと,

すこしずつ仕事のスキルやノウハウが身について,

仕事の能力が磨かれていきます。

 

 

自分のプロフェッショナルとしての能力が

確実に高まっていくことに対して,

実感と満足感を持つことができるのです。

 

 

この段階が「仕事の報酬は能力である」という世界です。

 

 

仕事のスキルやノウハウを磨いていくと,

自分がやりたかった,やりがいのある仕事に取り組めるようになります。

 

 

この段階が「仕事の報酬は仕事である」という世界です。

 

 

最後は,「仕事の報酬は成長である」という世界です。

 

 

 

我々は,仕事をとおして,ひとりの人間として

成長することができ,その成長を実感して

喜びを味わうことができます。

 

 

人間として成長すると,

こころの世界が見えるようになってくる」のです。

 

 

こころの世界が見えるとは,顧客や職場の仲間の気持ち

がわかるようになり,「うまく働くこと」ができるようになります。

 

 

我々は,「仕事の報酬は成長である」ことを

見誤らないようにしないといけません。

 

 

では,人が成長するにはどのような方法があるのでしょうか。

 

 

一つは,夢を語り,目標を定めることです。

 

 

 

 

夢を本気で語ることで,人間は成長していくために

力を振り絞ることができます。

 

 

また,人間は,目の前に明確な目標があるから,

それに向かって力を振り絞ることができて,力が伸びていくのです。

 

 

そして,夢や目標を人前で堂々と語ることで,

おのずとその発言に対して責任を負い,

自分自身を追いつめて成長することにつながるのです。

 

 

もう一つ成長する方法があります。

 

 

それは,顧客を鏡として見ることです。

 

 

顧客は我々の成長の鏡なのです。

 

 

 

 

文句や不満を言ってくる厳しい顧客は,

その文句や不満を通じて,私たちの未熟な姿や

誤ったこころの姿勢を鏡のように映し出してくれる,

優しい顧客なのです。

 

 

本当に怖いのは,黙って去る顧客です。

 

 

黙って,こちらの仕事の能力がないと判断して

去っていくので,顧客が気持ちのなかに抱いている

不満やクレームが見えないからです。

 

 

この黙って去る顧客に対して,こころを澄ませて,

注意深くみると,かならずその文句や不満を

無言のメッセージ」として発しているので

これに気づく力量をもつ必要があります。

 

 

無言のメッセージを聞くためにも,

細やかな気配りや繊細な感受性,

さらには鋭い直観力や深い洞察力など,

人間としての高度な能力が求められます。

 

 

仕事の報酬は成長である」ことを理解し,

夢を語り,目標を設定し,

顧客を鏡とすることで,

私たちは成長していくことができます。

 

 

仕事について深く考え,多くの気づきを

与えてくれる名著として紹介させていただきます。

ドリルを売るには穴を売れ

マーケティング脳トレーナー・MBA・中小企業診断士

の佐藤義典氏の「ドリルを売るには穴を売れ

~誰でも売れる人になるマーケティング入門~

という本を読んだので,気づきをアウトプットします。

 

 

 

 

マーケティングとは,

顧客に関する全てのことであり,

売ることに関するすべてのことです。

 

 

私達が何かを買うときに,売り手にとっての

マーケティングが起きているので,物を買うときに,

「自分はなぜこの商品を買ったのか?」

という質問を自分に投げかけて,

その答えを探すとマーケティング脳が鍛えられます。

 

 

マーケティング脳とは,

マーケティングのヒントに敏感で,

マーケティング的な思考・発想ができることです。

 

 

マーケティング脳を鍛えることで,

マーケティングに対する感度・確度が高まり,

自分がビジネスに使うときのネタやヒントが増えていきます。

 

 

マーケティングでは,最低限おさえておくべき

4つの理論として,次のものがあげられます。

 

 

1 ベネフィット 顧客にとっての価値

2 セグメンテーションとターゲティング 顧客を分けて絞る

3 差別化 競合よりも高い価値を提供する

4 4P 価値を実現するための製品・価格・販路・広告

 

 

この4つの理論から得た気づきを紹介します。

 

 

まずは,ベネフィットという顧客にとっての価値です。

 

 

売り手は,顧客にとっての価値を売り,

その対価として,顧客からお金をいただきます。

 

 

 

 

ドリルを売る場合,顧客にとっては,

穴に価値があるのであり,顧客は,

ドリルを買っているのではなく,

穴を開ける道具を買っているのです。

 

 

顧客は,得られる価値が支払う対価よりも

大きいと感じるときに買います。

 

 

そのため,「顧客が得る価値>顧客が払う対価

という不等号を維持する必要があるのです。

 

 

それでは,顧客にとっての価値とはなんなのでしょうか?

 

 

それは,人間の欲求です。

 

 

人間の欲求とは,

生存欲求(生き続けたい,肉体的な快楽),

社会欲求(他人との関係においてよく思われたい),

自己欲求(他人とは無関係に,自分の中で完結する)

という3つの欲求があり,売るためには,

顧客のこれらの欲求を満たしてあげればいいのです。

 

 

弁護士とクライアントの関係で考えると,

弁護士は,クライアントに対して,

トラブルを解決して安心したいという生存欲求,

トラブルを解決して周囲の人から認められたいという社会欲求,

自分の主張を貫いて納得したいという自己欲求

を満たしてあげていると考えられます。

 

 

おそらく,クライアントが弁護士に求めている価値とは,

トラブルを解決することの安心感や,

自分の主張は間違っていないという納得

なのだと思います。

 

 

次に,顧客に価値を提供する際に,

競合よりも高い価値を提供しなければ,

自分の商品を買ってもらえず,

顧客は競合の商品を買います。

 

 

 

 

競合よりも高い価値を顧客に提供すること,

すなわち,提供する価値の競合との差が差別化の本質なのです。

 

 

差別化には,3つの戦略があります。

 

 

手軽軸(手軽に済ませたいというベネフィットを求めている顧客を狙った差別化戦略),

商品軸(とにかく良いものを求めている顧客を狙った差別化戦略),

密着軸(顧客に密着する差別化戦略)

の3つです。

 

 

この3つの差別化戦略を同時に実施すると

中途半端になって,逆に差別化できないので,

1つに絞る必要があります。

 

 

法律事務所の場合,

リーガルサービスの質を高める商品軸か,

クライアントの話しに耳を傾けて

クライアントの要望にこたえていく密着軸

のどちらかを選択することになると思います。

 

 

私は,弁護士としてクライアントに対して,

どのような価値を提供しているのかを

日々意識しながら,仕事をしていきます。

 

 

マーケティングの基礎を一から

分かりやすく解説している名著ですので,

紹介させていただきました。

 

 

「いい質問」が人を動かす

コーチングの勉強会に向けて,

質問に関する本を探していたところ,

質問に関する素晴らしい本を発見したので,

紹介させていただきます。

 

 

気鋭の弁護士谷原誠先生が書かれた

『いい質問』が人を動かす」という本です。

 

 

 

 

弁護士は,法律相談,交渉,証人尋問などで,

人に質問をして,人を動かすことを日常的に行っています。

 

 

谷原先生は,長年の弁護士経験で培われた

質問の力について,次のようにおっしゃっています。

 

 

人は,「質問をされると,①思考し,②答えてしまう」のです。

 

 

この質問による「①思考」と「②答え」の強制力

という2つの機能により,

1 思いのまま情報を得る

2 人に好かれる

3 人をその気にさせる

4 人を育てる

5 議論に強くなる

6 自分をコントロールする

という6つの力を身に着けれるようになるのです。

 

 

 

 

この6つの力の中から3点についてアウトプットします。

 

 

まずは,人をその気にさせる2大原則です。

 

 

人は,自尊心を満足させるか,

あるいは自尊心が傷つくのを避けるために

その気になり,動きます。

 

 

そのため,人を動かすときには,

相手の自尊心を満足させるような質問をするか,

自尊心が傷つくのを避けたくなるような質問をすればいいのです。

 

 

その他に,人が動くには,

まず感情が動いて欲求が発生して,

その後理性でその行動を正当化する

というプロセスをたどります。

 

 

そのため,人を動かすには,

まず感情を動かす質問をして,

その後に理性を動かす質問をすれば,

相手はその気になります。

 

 

テレビの通販番組は,このプロセスを忠実に守っています。

 

 

 

 

最初に,商品のメリットを打ち出して,

消費者の欲望をかきたてた後に,

分割払いや金利ゼロといった理性に関する情報を提供し,

消費者は,購入に至るのです。

 

 

次に,人を育てる質問のプロセスにおいて,

①相手の意見を肯定し,

②相手の立場に立ち,どうすれば相手が望む結果が得られるかを考え,

③相手に答えを出させる,

ということがポイントになります。

 

 

①相手には自尊心があり,

自分の意見を持っているので,

それをまず肯定する必要があります。

 

 

②相手は,自分のことに関心がありますが,

私のことに関心がないことが多いので,

相手の立場に立ってともに考えることが必要になります。

 

 

相手の立場に立つ際に,

ポジティブクエッションが効果を発揮します。

 

 

「なんでお前はこんなことができないんだ?」

というネガティブな質問を,

「どうしたらできるようになる?」

というポジティブな質問に言い換えるのです。

 

 

ポジティブな質問をすれば,相手は,

ポジティブな考えをすることができるようになるのです。

 

 

③人は,他人から押し付けられた意見

に縛られるのは苦痛ですが,

自分で出した結論には喜んで従うので,

相手に自分で答えを出させるのです。

 

 

最後に,自分をコントロール質問において,

7つのフィードバッククエッションというものがあります。

 

 

 1 よくできた点は何か

 2 それはなぜうまくいったのか

 3 今後も続けた方がよいことは何か

 4 うまくいかなかった点は何か

 5 それはなぜうまくいかなかったのか

 6 今後やめた方がよいことは何か

 7 今後改善すべき点はどこか

 

日常の様々なことに対して,

7つのフィードバッククエッションを行うことで,

その全てにおいて,向上し続けて,

自己成長することができるのです。

 

 

他人と自分に的確な質問をすれば,

人生をより良くできることに気づかせてくれる

素晴らしい一冊です。

部下を成長させるコミュニケーションの技法

7月4日と11月14日のコーチングの勉強会に向けて,

コミュニケーションの勉強をしています。

 

 

私は,コミュニケーションの基本は,

「聞く」ことだと考えています。

 

 

 

 

 「聞く」というスキルを磨くために,

コーチング,コミュニケーション能力検定,ほめ達,NLPなどを学び,

ようやく,相手が話しやすくなるように

聞くことができるようになりました。

 

 

相手の話しを聞いたうえで,次に

「質問する」というスキルが重要になります。

 

 

 

法律相談の場合,クライアントの話しをまず聞いたうえで,

弁護士は,事案の解決のために必要なことを質問して,

情報を集めて,見通しをたてて,

クライアントに解決策を提案します。

 

 

そこで,必要な情報を得たり,

クライアントに気づきを与えるために,

効果的な質問をするスキルを学ぶ必要があるのです。

 

 

質問力を鍛えるために,私のコーチングの師匠である

株式会社シェヘラザードの社長である坂本祐央子さんに,

質問の本について尋ねたところ,

「ヤフーの1on1~部下を成長させるコミュニケーションの技法」

という本を紹介してもらい,読み終わりましたので,

アウトプットをします。

 

 

1on1とは,簡単にいえば,30分程度,

上司が部下とミーティングを行い,

部下の経験を学習に変換する振り返りをすることです。

 

 

1on1の目的は,

①社員の経験学習を促進すること,

②社員の才能と情熱を解き放つことにあります。

 

 

①経験学習の促進ですが,人の成長を決める要素の比率は,

7割が仕事経験から学ぶ,

2割は他者から学ぶ,

1割は研修や書籍から学ぶ

と言われていることから,

仕事の経験を学習に変換すれば,

人は成長することができるのです。

 

 

人が仕事の経験から学ぶには,

具体的な経験→内省(経験を掘り下げる)→

教訓を引き出す(概念化)→新しい状況へ適用する(次の仕事へ活かす)

というサイクルをまわしていくことが必要になります。

 

 

②才能と情熱を解き放つとは,いろいろな仕事を経験して,

上司や職場の仲間から自分を観察してもらい,

経験を振り返りながら自分の職業観について考えていくことで,

社員は,仕事について自分で考えて,

自分の才能に気づき,自分で選んだ仕事に

情熱をもって取り組んでいくことになるということです。

 

 

1on1では,コーチングのスキルが用いられます。

 

 

 

コーチングとは,部下が経験から学び,

次の行動をうながすための質問を主とした

コミュニケーション手法です。

 

 

上司は部下に対して,「成功した要因は?」,「根源的な問題は?」

という質問を行い,部下は,自分の中で問への答えを探し,

それを言葉にして上司に伝えます。

 

 

部下は,質問に答えていく過程で,思考が言語化されて,

出来事を振り返ることができ,頭の中が整理されて,

部下のなかでまだ得られていない解決策を

部下自身が得られることができるようになります。

 

 

上司は,最後に,部下が経験から学んだことから,

次の行動を決定する方向へ導きます。

 

 

その際,上司は,部下に答えを示すのではなく,

部下が自力で答えを見つけるのをサポートします。

 

 

人は,誰かから指示されたことよりも,

自分で思いついたことの方がやる気がでて,

達成しやすくなるからです。

 

 

上司と部下の関係に,コーチングを導入するための

具体的なノウハウが学べつ一冊です。

 

 

私は,質問力を磨いて,法律相談の質を高めていきます。

2000人の崖っぷち経営者を再生させた社長の鬼原則

私が365日ブログを更新するきっかけ

を与えてくれたのが,板坂裕治郎師匠です。

 

 

(板坂裕治郎師匠)

 

私は,板坂師匠のブログセミナーに参加し,

365日ブログを書いたら,圧倒的な自信がついて,人生変わるでぇ。」という,板坂師匠のメッセージにひかれて,

ブログを毎日更新するようになりました。

 

 

その板坂師匠が,これまでの中小零細弱小家業の社長を

再生させてきた経験をもとに,ご自身の思考法や,

具体的な経営のノウハウをふんだんに盛り込んだ本

を初めて出版されました。

 

 

その本が,

2000人の崖っぷち経営者を再生させた社長の鬼原則」です。

 

 

 

 

板坂師匠は,社長の4大疾病である

「怠慢」,「傲慢」,「自堕落」,「無知」

を克服するために,社長が学ぶべき経営の具体的なノウハウ,

お金との付き合い方などを,この本で分かりやすく解説しています。

 

 

なぜ分かりやすいのかといいますと,

板坂師匠の過去のすさまじい失敗体験が赤裸々に語られたうえで,

板坂師匠が過去の失敗体験から学んだ教訓を,

自分自身の言葉で(人情味のある広島弁で)熱く語られているので,

圧倒的に共感できて,自分のこととして納得できるからなのです。

 

 

板坂師匠は,過去にヤミ金などから1億円の借金をして,

倒産寸前までに追い込まれたにもかかわらず,

見事復活し,今も借金返済を継続しながら,

多くの中小零細弱小家業の社長の

コンサルタントとしてご活躍されています。

 

 

この強烈な失敗体験があるからこそ,

同じ境遇にある中小零細弱小家業の社長の苦難がよく分かり,

ご自身が体得した経営のノウハウを,

圧倒的な自信に裏付けられた自分のメッセージで表現できるので,

相手に共感されて伝わるのです。

 

 

さて,この本を読んで,私が得た気づきをアウトプットします。

 

 

まずは,人との出会いを増やすことの重要さです。

 

 

人生には何回か大きなチャンスが巡ってきますが,

そのチャンスの種は必ず出会った誰かが持ってきてくれます。

 

 

チャンスの種はいつも新たに出会った人が運んできます。

 

 

そのチャンスの種をつかんで,

次につなげられるかは自分の力量によりますが,

チャンスを与えてくれるのは必ず他の人なのです。

 

 

チャンスの種をつかむためには,

多くの人と出会った方が,確率があがります。

 

 

そのため,多くの人と出会うことが重要になります。

 

 

 

 

人は成長するから,付き合う人も,

自分を取り巻く環境も変わっていくのです。

 

 

自分のことを振り返ると,私は大学3年生のときに,

インターンシップで法律事務所で職場体験したことが,

弁護士になるきっかけを与えてくれました。

 

 

自分からインターンシップに応募して,

インターンシップ先の先生に出会わなければ,

今の自分はなかったのです。

 

 

今は,子育て中で時間的な制約がありますが,

タイムマネジメントをしっかりして,新しい出会いを創造していきます。

 

 

次に,経営は「想い」と「経済力」の両輪でうまくいくことです。

 

 

金儲けだけでは,会社の経営はうまくいきません。

 

 

社長が経営者としての自分の熱い想いを

見える化して公表していれば,社員や取引先に共感が生まれて,

経済力のトラブルが生じても協力者が現れて,

社長の覚悟が決まり,社長自身が変化して,苦難を克服できるのです。

 

 

板坂師匠は,

熱い想い→見える化→公表→共感→協力者→覚悟→変化

を「人生が変わる7つのステップ」と表現しています。

 

 

私は,自分が弁護士になろうと決意したときの熱い想いを,

今一度振り返り,自分の強みを掘り下げて,

見える化して公表していきます。

 

 

そして,知識を体験とミックスさせて智恵に変えることです。

 

 

知識をインプットして,頭の中で考えているだけでは,

時間だけが過ぎていき,機会を失うことがあります。

 

 

知識を借り物ではなく,確固たる自分のものにしていくためには,

自らの言葉としてアウトプットしていかなければなりません。

 

 

アウトプットした知識だけが,

自分の耳に帰ってきて頭の中の本棚にきれいに整理されます。

 

 

この作業を繰り返すから知識が自分の血となり肉となります。

 

 

失敗を恐れずに,行動しながら考えて,失敗から学べばいいのです。

 

 

まずは,動くことです。

 

 

私は,インプットが多い傾向にありますので,

ブログなどをつうじてアウトプットの比率をあげていきます。

 

 

人生をどう生きるかという根本的なところまで考えさせられる名著です。

 

 

中小零細弱小家業の社長の必読の一冊として紹介させていただきます。