天才!~成功する人々の法則~
マルコム・グラッドウェル氏の
「天才!~成功する人々の法則~」(勝間和代訳)
を読みましたので,アウトプットします。
樺沢紫苑先生も,藤原和博先生も,この本に記載されている
「1万時間の法則」について紹介しており,
以前から気になっていたので読んでみました。
この本は,人はどうすれば成功するのかを,
過去の成功者の外部要因を徹底的に分析して,
「天才は,本人の才能だけではなく,
才能を開花させるに至った経緯がもっとも重要である」
と結論づけています。
まず,注目の「1万時間の法則」とは,どんな才能や技量も
,一万時間練習を続ければ本物になるというものです。
「世界レベルの技術に達するにはどんな分野でも,
一万時間の練習が必要だということだ」
「専門的な技能を極めるために必要なすべてのことを
脳が取り込むためには,それだけの時間が必要だというように思える」
もって生まれた才能よりも,圧倒的なたくさんの努力が重要なのです。
ビートルズは,ブレイクする前に,
ハンブルクのクラブで約1200回のライブを行い,
1万時間の演奏をして,演奏がうまくなっています。
ビル・ゲイツは,中学校時代に,無料でプログラミングを学ぶ
機会を与えられて,1万時間以上,プログラミング
に没頭していたようです。
技術が必要なものについての最低限の練習量は1万時間であり,
1万時間とは,おおむね10年ほどの期間となります。
そして,1万時間以上もの長時間にわたって
トレーニングを積むことができる機会を与えられることは,
とても素晴らしい「好機」を与えられていることなのです。
たとえ才能があったとしても,親が貧しいために,
単純労働をしなければならず,専門的な知識や技術を
1万時間学ぶ機会が与えられなければ,成功できないのです。
私は,法科大学院に通っていた3年間に,
1日約12時間勉強していたので,
12時間×363日×3年=13,140時間
勉強していたことになり,1万時間を超えています。
だから,司法試験に合格したのだと思います。
勉強時間だけで合格が決まるのではないですが,
司法試験に合格するためには,やはり1万時間以上の
勉強が必要なのだと思います。
そして,私は,大学卒業後に就職せずに,
法科大学院進学をサポートしてくれた
親が私に好機を与えてくれていたことに気づきました。
法科大学院で1万時間以上勉強できるという好機がなかったなら,
私は弁護士になっていなかったでしょう。
私は,現時点で,弁護士になって7年9ヶ月ですので,
10年までもう少しです。
10年経てば,弁護士としての能力が
飛躍的に向上するのではないかと考えております。
特別な好機が与えられて,熱心に取り組むことで
そのチャンスをものにし,その並外れた努力が社会に
認められて成功していくのです。
また,この本には,成功している人は特別な機会を与えられる
可能性がもっとも高く,さらに成功するというマタイ効果など,
子供の教育を考える上で示唆に富むことが記載されています。
親は,子供に対して,偶然を含めた好機をいかに与える
ことができるのかが,子供の成功にとって大切なのだと感じました。
成功を単なる才能や努力だけでなく,
外部要因からわかりやすく分析している,
大変興味深い本ですので,紹介させていただきました。
本日もお読みいただき,ありがとうございます。