公務員の定年延長
政府は,国家公務員及び地方公務員あわせて約330万人の定年を現行の60歳から65歳へ段階的に延長する方向で検討に入ったようです。少子高齢化が進行して労働力人口が減少していく中,働ける人材を確保する必要があること,また,年金支給年齢が引き上げられたため,60歳で退職して無職になっても年金収入がなく,生活が成り立たなくなることが背景にあります。
https://www.nikkei.com/article/DGXKASFS14H15_31082017MM8000/
民間企業の場合,高年齢者の雇用の安定等に関する法律(高年法)で,60歳を下回る定年制を儲けることができず,65歳までの雇用確保措置を講じなければならないとされています。そして,この雇用確保措置は,①定年年齢の引上げ,②高年齢者が希望するときは定年後も引き続いて雇用する制度の導入,③定年制度の廃止のいずれかとなります。
このように民間企業の場合は,定年が65歳までに延長されているか,定年後希望すれば継続して働くことができます。他方,公務員の場合は,未だに定年が60歳と決まっていて,定年後に希望しても必ずしも同じ職場に継続して働けるとは限らないようです。
民間企業では当たり前になっていることが公務員の世界では当たり前になっていないのです。そういう意味では,公務員の労働状況は,民間企業の労働状況よりも悪い気がします。今後は70歳まで働くのが当たり前になっていくでしょうから,雇用継続を希望する公務員のためにも,定年延長が早急に実現されることを希望しています。
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