セクハラの対処法
東京都狛江市の市長が,女性職員へ
セクハラをしたとして,辞職することになりました。
市長の具体的なセクハラ行為は,
宴会でお尻を触った,
エレベーター内で腰を引き寄せられて体を密着させた,
といったものです。
狛江市のセクハラにつては,
被害にあった女性職員らが,
実名入りの抗議文を提出して発覚しました。
被害者が実名で公表するからには,
セクハラの事実を証明できるだけの証拠
があったのだろうと思います。
また,財務省のセクハラ事件では,
記者が事務次官から,
「胸触っていい?」,
「手縛っていい?」
と言われたことが,音声データとして
保存されていたからこそ,
ここまで大きな問題になったと思います。
音声データがなければ,
財務省からの圧力がかかり,
事務次官が「はめられている」
と判断されていたリスクがあります。
そもそも,セクハラとは,
相手方の意に反する性的言動であり,
性的言動をした本人がどういう意図だったかはさておき,
相手方が不快に感じたかどうかが重要になります。
そして,セクハラとは,
権限をもっている男性が,
立場の弱い女性に対して,
その優越的地位を利用して行われる点に特徴があります。
立場の弱い女性は,
立場の強い男性からの性的言動に対して,
抵抗しにくいという構造的な問題があります。
財務省や狛江市のセクハラ行為は,
女性であれば,そのような言動をされれば,
当然不快に感じますし,
事務次官と記者,
市長と職員
という力関係の構造が背景にあります。
それでは,女性がセクハラの被害にあった場合,
どのように対処するべきでしょうか。
最も重要なことは,
セクハラの事実を証明するための証拠を確保することです。
セクハラは密室で行われるため,
証拠が残りにくいという問題があります。
証拠がなければ,
加害者に「そんな言動はしていない」
という言い逃れを許してしまうことになります。
そのような言い逃れを許さないためにも,
セクハラの言動があった場合,
スマホやボイスレコーダーで録音をしましょう。
録音があれば,加害者は,
「そんな言動はしていない」と言えなくなります。
録音できない場合は,
セクハラの事実をその場で詳細にメモしておくことも有効です。
そして,証拠を確保した上で,
セクハラにあったことを,
会社のセクハラの相談窓口や外部の相談窓口へ相談にいって公表し,
また,セクハラをやめるように加害者へはっきりと伝えるといいです。
加害者は,セクハラをしているとは思っていないことがあるので,
何もしないとセクハラがますますエスカレートするリスクがあります。
そのため,その言動はセクハラである
とはっきりと伝えることは効果的です。
もっとも,加害者に直接伝えるのが難しい場合もありますので,
信頼できる人に相談して,対策を一緒に検討してもらうといいでしょう。
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