ブリーフセラピーの基礎とコーチング

1 問題志向と解決志向

 

 

私は、ラッセルウエルビーイングコーチングカレッジのアドバンスコースで、コーチングの勉強をしております。

 

 

https://claris-russell.com/

 

 

アドバンスコースの3回目で、ブリーフセラピーを学びました。

 

 

ブリーフセラピーとは、わずかな時間で効果がでるセラピーのことで、短期療法といいます。

 

 

ブリーフセラピーの代表例として、SFA(ソリューションフォーカストアプローチ)があります。

 

 

SFAとは、問題ではなく解決に焦点をあてるアプローチのことです。

 

 

今回は、SFAを学んで、私が得た気付きを3つ紹介します。

 

 

1点目は、問題志向と解決志向です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、問題志向とは、クライアントの語る問題に注目し、原因を探そうとする態度のことです。

 

 

問題の原因を探し、その原因を除去することで、問題を解決する考え方です。

 

 

問題志向では、「なんでそうなったんだろう」、「原因やきっかけはなんだろう」、「誰のせいでそうなったのだろう」等の質問をして、原因を探します。

 

 

弁護士は、クライアントの法律問題を解決することが仕事なので、問題志向になることが多いです。

 

 

これに対して、解決志向とは、クライアントが語る問題が解決した状態に目を向ける態度のことです。

 

 

解決志向では、問題の原因やその除去するための方法はさておき、解決した状態や未来に何があるのかに興味を持って聴きます。

 

 

「クライアントが望む解決状態とはどんな状態なのか」、「解決とは、具体的に何がどうなっているのか」等の解決した状態に焦点をあてて、質問します。

 

 

この解決志向の質問をしていると、不思議なことに、問題を解決する方法については、何も聞いていないのに、クライアントは、問題を解決した状態から、問題を解決する方法に気付く可能性があるのです。

 

 

また、クライアントが考えている問題と、解決した状態は異なっています。

 

 

例えば、クライアントの問題が、職場の人間関係で悩んでいるならば、解決は、職場の人間関係で悩まなくなると考えがちですが、解決志向の質問をしていると、職場でいきいきと働いているという解決像に行き着きます。

 

 

この解決志向の質問は、法律相談でも役立つ気がします。

 

 

現在の法律問題で頭がいっぱいのクライアントに対して、解決志向の質問をして、解決した状態を思い描いてもらうことで、現在の法律問題を自分で解決できると理解してもらえる気がします。

 

 

法律相談の際に、解決志向の質問をとりいれてみたいと思います。

 

 

2 スケーリングクエッション

 

 

2点目は、スケーリングクエッションです。

 

 

スケーリングクエッションは、解決志向の質問の1つで、クライアントの状況を点数化するようにたずねる問いです。

 

 

具体的には、「解決している状態が10点で、最悪の状況を1点としたら、今は何点くらいですか?」、「どういうところから、◯点をつけたのですか?」という質問をします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このように、自分の現状を点数にすると、何ができていて、何ができていないのかが、自分の頭の中で整理されます。

 

 

できていることについては、自信が持てます。

 

 

できていないことについては、今後どのようにして取り組むべきかが明確になります。

 

 

そして、スケーリングクエッションでは、「今の点数から、もう1点増えた時には、何が起きていますか?」と質問することで、少し問題が解決された状態をイメージさせることができ、クライアントの中に、問題解決のイメージをふくらませることができます。

 

 

このスケーリングですが、自分の目標達成のために、自分自身に質問することで、目標と現状を客観的に把握するのに役立ちそうです。

 

 

3 コーピングクエッション

 

 

3点目は、コーピングクエッションです。

 

 

コーピングクエッションは、解決志向の質問の1つで、問題になんとか対応してきたクライアントの努力や対処法を引き出すための質問です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

具体的には、「この大変な状況の中、よくここまで対応してこられましたね。なかなかできることではありません。むしろ、途中でやめてしまってもおかしくありません。しかし、あなたは、こうやって問題に向き合っておられます。いったい、どうやって、ここまで向き合ってこられたのでしょうか?」と質問します。

 

 

このような質問をすると、クライアントは、過去の努力を振り返り、これまでのプロセスから、問題解決のヒントをみつけるかもしれません。

 

 

そして、これまでのプロセスで努力してきたクライアントを承認して、勇気づけます。

 

 

法律問題に悩んでいたクライアントに対して、これまで自分で対処してきたプロセスを労い、勇気づけることで、法律問題の解決に前向きになってくれるような気がします。

 

 

このように、法律相談の際に、応用できそうなスキルを学ぶことができましたので、実際の法律相談の時に、活用してみます。

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

面白いほど成功するツキの大原則

1 人にどう思われたいか

 

 

西田文郎先生の「面白いほど成功するツキの大原則」という本を読みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西田文郎先生は、スーパーブレイントレーニングの開発者で、能力開発の魔術師と呼ばれています。

 

 

この本では、西田文郎先生が、人にとって大切なツキや運について、わかりやすく解説されています。

 

 

運やツキをよくするためには、人の脳にある扁桃核を快にすることがポイントです。

 

 

扁桃核が快になれば、脳というコンピューターの成功のソフトが起動して、ツキや運が味方するというメカニズムなのです。

 

 

今回は、私がこの本を読んで得た気付きを3つ紹介します。

 

 

1点目は、人にどう思われるかが大事ということです。

 

 

ツキや運をつかもうとしたら、他人にどう思われるかが重要になるのです。

 

 

すなわち、実際に優秀であるよりも、他人から優秀な人と思われる方が重要なのです。

 

 

なぜならば、ツキや運は、他人が運んできてくれるものなので、他人から優秀な人と思われていないと、運やツキを運んでくれる素晴らしい人と出会えないからなのです。

 

 

そうであるならば、自分をどのように見せたいのかという、自分のイメージをデザインすることが大切です。

 

 

あの人は、この仕事のスペシャリストだという評判を得るようにするのです。

 

 

そして、人は、他人からの評判に適応するようになるのです。

 

 

この仕組みを活用することで、自分がなりたい評判どおりの自分になれるのです。

 

 

そのため、自分は、どのように他人から評価してもらいたいかを逆算して、自分のイメージをデザインしていくとよいのです。

 

 

2 ウソでもいいから感謝する

 

 

2つ目は、ウソでもいいから感謝するです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感謝をすることで、脳の扁桃核は100%快になるようです。

 

 

だから、ウソでもいいので、感謝をしてしまえばいいのです。

 

 

今日一日に感謝。

 

 

この人生に感謝。

 

 

生きていることに感謝。

 

 

親に感謝。

 

 

妻に感謝。

 

 

今の仕事に感謝。

 

 

感謝をすると、不思議なことに、感謝をしている対象が素晴らしいものにみえてきます。

 

 

特に、妻に感謝をしていると、妻の扁桃核が快になり、夫婦関係が円満になります。

 

 

夫婦関係を円満に維持継続するための鍵は、配偶者の脳にある扁桃核を快にするための工夫をすることにあるのです。

 

 

ウソの感謝であっても、何回も感謝をしていれば、それが本当になるのです。

 

 

とにかく、身近な人に、感謝を伝え続けます。

 

 

3 目標を持てる子供に育てる

 

 

3点目は、子育てで一番大切なことは、目標を持てる子供にすることです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子供が人生の目標をしっかり持てるようになれば、挑戦するマインドになり、どんな努力や我慢も喜んで耐えてしまいます。

 

 

そのため、頑張って勉強する子供ではなく、ワクワクしながら勉強する子供に育てるのです。

 

 

子供にとって、勉強が快になれば、ほっておいても勉強するのです。

 

 

勉強しない子供には、「勉強しなさい」ではなく、「これから勉強というゲームを楽しもう」と考えなさいと指導するのが効果的です。

 

 

楽しもうと声がけすることで、勉強を苦痛ではなく、楽しいものに思わせてしまうのです。

 

 

子供に夢や願望を持たせて、徹底的にほめて、期待することで、ツキのある子供に育てることができるのです。

 

 

どうすれば、自分のツキや運がよくなるのかについて、論理的にわかりやすく学べる名著です。

 

 

人生をよりよくするために、一度は読んでおいておきたい一冊です。

 

 

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

法律家の依頼者対応

1 泣き寝入りですかと言われたら

 

 

私が尊敬している弁護士である、京野哲也先生の最新刊「法律家の依頼者対応」を読みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京野先生は、司法研修所の元民事弁護教官でして、若手弁護士向けの、分かりやすい実務書を多数執筆されており、私は、実務で悩んだ時には、京野先生の本を読み、対応策を検討しています。

 

 

「法律家の依頼者対応」の本は、弁護士として、日々、依頼者とのコミュニケーションをとっている中で、よくある悩ましいシチュエーションごとに、どのように対応するのが効果的なのかが、とてもわかりやすく解説されています。

 

 

この本のすごいところは、依頼者とのコミュニケーションの場面で、「通常の対応例」と「工夫例」の2つのバリエーションを対比しながら、依頼者とのコミュニケーションのどこをどのように改善していけばよいのかが、一目でわかるところです。

 

 

それでは、私が、この本を読んで気づいたことを3つご紹介します。

 

 

1つ目は、依頼者から、「泣き寝入りですか」と言われた時のコミュニケーションです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弁護士をしていると、相談者から、「泣き寝入りですか」と質問されることが多々あります。

 

 

相談の内容によっては、証拠がなくて、請求が認めれなかったり、トラブルの相手にお金がなくて、相手からお金を回収するのが難しかったり、請求できる金額が少なくて、弁護士に依頼すると損をしてしまう等、弁護士に依頼しても、問題解決につながらないことは、よくあります。

 

 

このような時、弁護士から、依頼を受けられない事情を説明した後に、相談者から、「泣き寝入りですか」と質問された場合、弁護士としては、どのように回答すべきか悩みます。

 

 

このような場面について、この本では、まず、「悩ましい問題ですね」、「私もあなたの立場になったら、同じような気持ちになりますよ」と受け止めることが記載されています。

 

 

その上で、相談者の視点を未来に向かわせるために、「これから少しでもマイナスを減らしたり、あるいはプラスに持っていく選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。」という質問をします。

 

 

相談者が「泣き寝入りですか」と質問してくるケースにおいて、相談者と議論しても、問題解決できず、むしろ、相談者により辛い思いをさせてしまうリスクがあるので、避けるべきです。

 

 

それよりも、まずは、相談者の言い分を受け止めます。

 

 

そして、相談者は、現在の問題点で思考や視野が狭くなっていますので、未来に視点を移行させることで、一緒に問題解決の糸口を考える姿勢をみせるのが効果的なのです。

 

 

法律相談では、例え、事件の依頼を受けなかったとしても、相談者の未来が少しでも明るくなるような手助けをしたいものです。

 

 

2 依頼者が隠していた事実が発覚したとき

 

 

2点目は、依頼者が隠していた事実が発覚した時のコミュニケーションです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

依頼者が当初話していたことが、後から間違っていたということは、弁護士の実務ではよくあります。

 

 

人の記憶は変遷しますので、後から間違っていたなんてことはよくあるわけです。

 

 

でも、私は、ついつい、「あの時、こう言っていたではないですか。今さら、間違っていたと言われても困ります」と言って、依頼者を責めてしまいがちです。

 

 

これでは、依頼者が、正直に話しに話しにくくなるので、私は、自身の対応を反省しております。

 

 

このような場面では、正直に話してくれた依頼者に対して、感謝を示した上で、「どのようなところが本当のことを言いづらくしていたのでしょうか。今後の勉強のためにも、教えていただけないでしょうか。」と弁護士の聞き方の問題について、フィードバックをもらうように質問してみます。

 

 

このようなコミュニケーションにすることで、依頼者を責めることが避けられ、普段聞けないことを聞いて、弁護士のコミュニケーションの改善に役立てることができるので、一石二鳥になります。

 

 

依頼者を責めても、弁護士には何の得にもなりませんので、正直に話してくれた、依頼者に労いの言葉をかけた上で、今後の最善策を検討するのが、効果的ですね。

 

 

3 依頼をお断りするとき

 

 

3点目は、依頼をお断りする場合でのコミュニケーションです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この本には、依頼をお断りする場合として、次の7つが記載されています。

 

 

①裁判所において立証できない見通し

 

 

②法的な対応が困難

 

 

③相談者が依頼者に依頼するメリットがない

 

 

④その意向に沿うならば処理方針について意見が一致しない

 

 

⑤多忙で担当できない

 

 

⑥その把握できた問題について弁護士の能力・経験が不足する

 

 

⑦利益相反のおそれ

 

 

私の場合、①~④で、依頼をお断りすることがあります。

 

 

①~④の場合において、依頼をお断りするときに、弁護士のポリシーを伝えると、相談者に、断られたのはしかたがないと思ってもらいやすくなります。

 

 

確かに、私のポリシーですと言われたら、相手は、何も言えなくなりますし、言い方としても、それほどきつくありません。

 

 

私の場合、「私は、弁護士に依頼しても、依頼者が損をするような場合には、依頼を受けないポリシーなのです」と伝えるのが効果的だと考えました。

 

 

また、「弁護士も人それぞれですから、他の弁護士の意見を聞いてみてはいかがでしょうか」と質問するのも効果的です。

 

 

相談者に別の弁護士への法律相談という選択肢を提供することで、法律相談を終えたほうが、幾分か、相談者の不満は軽減されると思います。

 

 

今は、インターネットで、弁護士を簡単に見つけることができるので、「他の弁護士の意見を聞いてみてはいかがでしょうか。」という質問は、使いやすいと思います。

 

 

弁護士が法律相談で悩む場面について、効果的な対応方法がわかりやすく記載されているので、若手から中堅の弁護士にとてもおすすめの一冊です。

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。