認知行動療法とコーチング
1 認知行動療法とは
現在、ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジのアドバンスコースにて、コーチングの勉強をしています。
先日、このアドバンスコースにおいて、認知行動療法を学びましたので、認知行動療法について紹介します。
認知行動療法とは、認知と行動に焦点をあて、認知と行動の変容による改善を図る心理療法です。
人には、認知、行動、感情、身体反応の4つの側面があり、これらは、相互に関連しています。
この4つのうち、感情や身体反応については、自分の意思でコントロールできません。
他方、認知と行動については、自分の意思でコントロールできます。
そこで、この認知と行動を変えることで、よりよい結果を導くのです。
例えば、恋人からラインの返信がこないという出来事があった場合、嫌われてしまったという認知をした場合、不安な気持ちになります。
この出来事に対する認知を、単に恋人が忙しいから、ラインの返信が遅れているだけと再構成すると、不安な気持ちは、安定します。
このように、出来事に対する、自分の認知や行動を変えることで、よりよい結果に結びつけることができるのです。
2 私の実践例
私は、子供が朝起きないという問題を抱えています。
朝6時ころに子供が起きないと、7時ころの幼稚園バスや小学校に通学するためのバスに間に合わないのです。
しかし、朝6時に子供を起こしても、なかなか起きず、私は、毎朝、イライラしたり、この朝の時間をもっと有効活用できるのに、なにか損をしているような気がしていました。
この私の認知ですが、この毎朝の時間を、子供が小さい時にしかできない、家族との大切な時間というように、再構成してみました。
すると、子供が早く起きたくなるしかけはなにかないかと考えることができ、子供が、朝6時に起きることができたら、大好きないちごを食べることができると伝えたところ、子供は、朝6時に起きてくれました。
また、子供は朝6時に起きてくれませんが、なんだかんだ言って、7時ころのバスには間に合っているし、元気に、幼稚園や小学校に通ってくれているので、自分だけがイライラしているのは、おかしいことに気づきました。
そう考えると、朝6時に子供が起きないことは、たいした問題ではないと認識することができました。
結果として、自分のイライラの感情は軽減されました。
このように、自分の当たり前に思っている認知について、自分で反論してみると、自分を縛っていた認知から解放される考え方が導き出されて、楽になることができます。
また、行動を変える場合には、やっていることを辞めるよりも、代替する行動をみつけることが効果的です。
人は、~しないということを達成することができません。
~したらだめと言うと、~したくなるのが人間なのです。
そのため、しないことに代替する行動をみつけるのが大切です。
例えば、私の妻は、休日になかなか起きないので、私は、妻を起こすのが嫌です。
妻に、朝食を作ってもらいたいので、妻を起こすのですが、妻を起こす代替の行動として、私が朝食を作ることを考えました。
私は、料理ができないので、レンジでチンするだけで作れる冷凍食品を活用したり、前日に、簡単なサラダを妻に作っておいてもらうように交渉するといった代替行動を思いつきました。
自分の悪しき習慣を辞めたいときには、悪しき習慣に代替できる別の、なるべく簡単な行動を考えてみることが効果的です。
対人支援について、認知行動療法はとても効果的ですので、紹介させていただきました。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。