自己理解とリフレクション

1 自己理解

 

 

2023年2月18日と19日に、

ラッセルコーチングカレッジのコーチングの

第2講「自己理解とリフレクション」を受講しました。

 

 

今回は、第2講を受講して、得た気付きを3つ紹介します。

 

 

1つ目は、自己理解です。

 

 

 

今回の講義では、たくさんのワークを通じて、自分は、

何を大切にしているのか、何を求めているのか等、

自分自身を知ることができました。

 

 

不思議なことに、人間は、自分のことを理解していないことが多いです。

 

 

自分のことを理解していなくても、なんとなく生きていけますが、

自分のことをよく理解できれば、自分を受け入れられやすくなり、

その結果、他人を受け入れることができ、生きやすくなると考えます。

 

 

今回の講座では、ワークの中で、質問に答えていくことで、

自分の感情や価値観と向き合い、メンバーと共有することで、

気付きをえることができました。

 

 

私は、ワークを通じて、弁護士という仕事が好きであることに気が付きました。

 

 

私は、自分の能力を誰かのために役立てて、人から感謝されたり、

人の役に立つことに喜びを感じていることに気が付きました。

 

 

弁護士の仕事は、法律問題で困っているクライアントを、

弁護士の専門知識、経験、スキルを駆使して、問題解決をすることです。

 

 

私は、弁護士の仕事を通じて、クライアントから感謝されることに、

生きがいを感じていたのです。

 

 

今回のワークを通じて、今の自分の延長線上に、

自分の幸せな未来があることを自覚できました。

 

 

そして、弁護士になるための司法試験への挑戦が

自分の人生のターニングポイントだったと思いました。

 

 

司法試験の合格によって、正しい方向に向かって努力することの大切さ、

継続することの価値、自分は運がいいと根拠なく思い込めるようになったことなど、

多くの恩恵を受けていたことに気付きました。

 

 

人生のターニングポイントを振り返ることによって、

自分は天職につけている幸せを実感でき、

これからも弁護士の仕事に精進していこうと決意しました。

 

 

2 セルフイメージ

 

 

2つ目は、セルフイメージです。

 

 

セルフイメージとは、自分が自分に抱いているイメージのことです。

 

 

 

セルフイメージは、次の6つから成り立っており、

コントロール方法は、次のとおりです。

 

 

①自尊感情:自分には価値がある・自分を傷つけない

→肯定的な言葉を自分にかける

 

 

②自己受容:ありのままでいい・完璧でなくてもいい

→自動思考にダメ出しをしない

 

 

③自己信頼:自分を信じる・自分に委ねる

→自分との小さな約束を果たす、非継続を悲観しない(1日万歳・3日天才)

 

 

④自己効力感:私にはできる・なんとかできる

→小さなチャレンジをする、できたらやたら喜ぶ

 

 

⑤自己決定:自分で決める・選択を依存しない

→自分で決めてみる、NOと言ってみる

 

 

⑥自己有用感:役に立っている実感

→人を助ける

 

 

このうち、②の自動思考とは、なにかネガティブな出来事が起きたときに、

「やっぱり・・・」の後に、ネガティブなセルフイメージを抱くことです。

 

 

例えば、売上が目標に達しなかったときに、「やっぱり、自分にはできない」と

ネガティブなセルフイメージを植え込んでしまうのです。

 

 

このようなネガティブな出来事があった時に、

「やっぱり」の後ろにくる言葉に注意します。

 

 

例えば、「やっぱり」の後に、「自分にはできない」という言葉がでてきたら、

「今回はたまたまうまくいかなかった」、「先月はうまくいっていた」と思考すれば、

セルフイメージは低下しにくくなります。

 

 

セルフイメージを向上させる日々の実践をしていきます。

 

 

3 自己認識度

 

 

3つ目は、自己認識度です。

 

 

自己認識度とは、自分を理解しようとしている度合いのことです。

 

 

自己認識度には、内面的自己認識度と外面的自己認識度があります。

 

 

内面的自己認識度とは、自分の何たるかを知る、または知ろうとする程度です。

 

 

外面的自己認識度とは、他者からの評価認識を知り、受け入れる程度です。

 

 

 

内面的自己認識度を高めると、セルフコントロールができ、

バイアスの影響を受けにくくなります。

 

 

外面的自己認識度を高めると、他者からのフィードバックを得て、

学ぶことができます。

 

 

今回の講座の宿題で、他人は、私のことをどう見ているのかという

フィードバックをもらうことになりました。

 

 

私は、人から評価されることに、恥ずかしさや恐怖を感じることがあるのですが、

フィードバックをもらうことで、自分の改善点や伸び代がわかり、

とても有意義な体験となりました。

 

 

専門家は、フィードバックをもらう機会が少ないので、

フィードバックをいただける機会を大切にしなければならないと実感できました。

 

 

こんなにも、自分自身と向き合う機会はなかったので、

とても貴重な機会となりました。

 

 

自分を知れば、きっと世の中で生きやすくなると体験できました。

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

弁護士研修ノート

1 コミュニケーションの重要性

 

 

弁護士原知良先生の

「弁護士研修ノート~相談・受任・報酬請求・課題解決プログラム~」を読みました。

 

 

 

 

私は、弁護士1、2年目くらいの時期に、この本と出会い、

弁護士としての基礎を学びました。

 

 

その後、この本の改訂版ができ、初心にかえったつもりになって、

読んだところ、やはり弁護士にとって必要なことについて、再認識できました。

 

 

名著は、折に触れて読み直してみると、

新しい気付きを得られるので、素晴らしいです。

 

 

それでは、今回この本を読んで、私が得た気付きを3つご紹介します。

 

 

1つ目は、クライアントとのコミュニケーションの重要性です。

 

 

弁護士とクライアントとは、非対等であることを常に意識することが大切です。

 

 

弁護士の立場から見ていると、クライアントとは、同じ人として、

対等に思っていても、クライアントの立場から見るとそうではないのです。

 

 

クライアントの立場からみると、自分は、

法理問題でトラブルをかかえて不安を抱いている素人であるのに対して、

弁護士は、法律のプロで偉い人というように、

非対等な関係であると思っているのです。

 

 

このクライアントの立場からみた非対等な関係を理解しておかないと、

クライアントの感情を理解することができず、

クライアントと信頼関係を築くことが難しくなります。

 

 

この非対等な関係を意識して、クライアントに対して、

心配事を何でも話してもらえるような雰囲気作りをすることが大切です。

 

 

 

また、この非対等な関係を意識すれば、

自分がクライアントの立場であったら、

弁護士に何をしてもらいたいかと、クライアントのサイドから、

自分の判断や助言を考えると、クライアントの満足に繋げられます。

 

 

そして、この非対等な関係を意識した上で、

クライアントとのコミュニケーションの質と量を充実させることが大切です。

 

 

コミュニケーションの質とは、法律の素人であるクライアントに、

専門用語を使わずに、いかに分かりやすく伝えるかです。

 

 

一般の人には、法律用語はとてもわかりにくいので、

難しい言葉を使わずに、わかりやすく説明することが弁護士に求められます。

 

 

コミュニケーションの量とは、クライアントとの信頼関係を維持するために、

適時・適量・適切な情報交換と交流をすることです。

 

 

弁護士から事件の進捗状況について報告がない場合、

クライアントは不安になるので、適宜、

報告・連絡・相談することが重要になります。

 

 

さらに、クライアントの気持ちや感情・不安への対応・激励も重要になります。

 

 

2 弁護士報酬

 

 

2つ目は、弁護士報酬です。

 

 

弁護士は、目に見えない法的トラブルの解決というサービスを提供しているので、

なぜ、これだけの弁護士報酬がかかるのかについて、

クライアントに説明することが難しいことがよくあります。

 

 

事件を受任する際に、弁護士費用をいくらに設定するのかについて、

私は、よく悩みます。

 

 

そもそも、クライアントは、どのような時に、

弁護士の提供したサービスに価値を感じるのでしょうか。

 

 

 

1つは、事件解決を通じて、当初期待していた結果が実現できたときです。

 

 

700万円の請求が認められると予想していたところ、

800万円の判決がとれた場合、

プラス100万円の経済的な利益がクライアントにもたらされます。

 

 

もう1つは、結果が予想どおりにいかなかったとしても、

クライアントから、一所懸命に弁護士ががんばってくれたと言ってくれる事件処理ができたときです。

 

 

事件を通じて、人生への気付きや困難に立ち向かううえでのアドバイス、

お金やビジネスに関する考え方、トラブルの解決の仕方など、

弁護士としての人間的接触から得たものに感動・感謝して、

クライアントが付加価値を感じてくれます。

 

 

私は、最近、経済的利益も大切ですが、心理的利益に対しても、

クライアントが、弁護士のサービスに価値を見出しているような気がしています。

 

 

この心理的利益をクライアントに感じてもらうためには、

もらう報酬以上に仕事をするという日々の習慣の積み重ねが大切です。

 

 

もう1センチだけ、クライアントにプラスになる努力を、常に意識することです。

 

 

これをエクストラマイルといいます。

 

 

エクストラマイルを意識すると、自然に謙虚になり、

クライアントに丁寧に接することができます。

 

 

3 交渉のあり方

 

 

3つ目は、交渉のあり方です。

 

 

弁護士の仕事は常に交渉です。

 

 

弁護士は、相手方弁護士、裁判官、

ときにはクライアントとも交渉しています。

 

 

弁護士が行う交渉とは、

「法的権利・義務並びに経済的・心理的・社会的その他の利害を、

交換及び譲歩の手段を用いて、相互に、

いっそう望ましい法的関係を確立するという見地から、

現存する相違を調整するプロセス」をいいます。

 

 

 

そのため、法的権利義務の背後にある

相手方の経済的・心理的・社会的その他の利害を正確に把握するために、

相手方の話しをよく聞くことが大切です。

 

 

交渉相手は、人であるので、その人の価値観、感情、立場を理解して、

話し合いをしていくことが大切です。

 

 

交渉相手の話しをよく聞き、交渉相手の価値観、感情、立場が理解できれば、

合意可能な着地点を見いだせることがあります。

 

 

弁護士にとって大切にすべき価値観や、

迷ったときに立ち返る判断基準が記載されている名著です。

 

 

ぜひ多くの弁護士に読んでもらいたい1冊です。

 

 

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。