教員の労働時間把握
平成29年8月30日の朝日新聞の報道によると,文部科学省の諮問機関中央教育審議会の特別部会が,学校現場での働き方改革について提言したようです。その提言の中に,教員に対するタイムカードや情報技術を使った出退勤時刻の記録をすることを盛り込んだようです。
2016年度の文部科学省の調査では,教員の退勤時刻をタイムカードや校内システムで記録していたのは,小中学校とも3割未満であったようです。教員には,労働基準法の残業代が支払われないために,労働時間の管理が疎かになっていたのかもしれません。
しかし,労働時間の管理を疎かにすれば,管理職は,部下の教員がどれだけの時間働いていたのか正確に把握できず,教員が長時間労働で疲労が蓄積していることを見過ごし,教員が脳心臓疾患や精神疾患に罹患するリスクを増大させる可能性があります。民間企業では当たり前になっている労働時間の把握が,学校現場では杜撰になされていることに驚きました。
教員は,朝の出勤が早い上に,部活動の指導,保護者対応,授業の準備等で多忙を極めています。早急に教員の労働時間の把握を徹底させて,管理職は,部下の教員の労働時間が適正になるように対応すべきだと思います。
提言によれば,部活動については,外部の指導員にアウトソーシングする等の案が提示されたそうです。少しでも教員の長時間労働が是正されるような対策が実現されることを願っています。