石川県金沢市の労働弁護士徳田隆裕のブログです。
未払残業・労災・解雇などの労働事件を中心に,
法律問題を分かりやすく解説します。
労働者の方々に役立つ情報を発信していきますので,
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他喜力
1 成長の5段階
西田文郎先生の著書「他喜力」を読みました。
西田文郎先生は、スーパーブレイントレーニングという能力開発のメソッドを開発された、能力開発の第一人者で、多くの経営者やアスリートを成功に導いてきた方です。
西田文郎先生のスーパーブレイントレーニングでは、成功するためには、「他喜力」を身につけることが重要であると教えていただきました。
他喜力とは、他人を喜ばせる力です。
例えば、甲子園球児が、なぜあれほど過酷な練習に耐えられるのかといいますと、自分を応援してくれる家族や地域を、甲子園で優勝して、喜ばせたいという願望が、根底にあるから、燃え尽きることなく、練習に打ち込むことができるからなのです。
このように、成功するためには、他喜力を磨くことが必要不可欠なのです。
今回は、他喜力の本を読んで、私が気付いたことを3つご紹介します。
1点目は、5段階のレベルアップです。
人は、次の5段階のステップを経て、成長していきます。
①無力(何もできない人)
②有力(世の中に通用するなんらかのスキルをもっている人)
③成功(多くの人から支持され、経済的にも恵まれている人)
④強運(大御所、超一流といった不動の地位にいる人)
⑤天運(この世の成功をおさめた人)
ここで大切なことは、各ステップで、人が何をしなければならないのかを見誤らないことです。
例えば、無力の人は、とにかくがむしゃらに努力しなければなりませんが、有力の人は、無力の人と同じように、単なる努力よりも、ツキを身につけるための行動をしなければならないのです。
すなわち、有力の人は、ツイている人になるべきなのです。
ではどうすれば、ツキを身につけることができるのか。
ツキを身につけるためには、他喜力を磨けばよいのです。
他喜力を磨いて、相手の役に立つこと、人に認めてもらう努力をするのです。
有力の人が他喜力を磨くポイントとして、3つご紹介します。
①自分も喜んでその行動をとる。
例えば、誰かにプレゼントを贈る場合、めんどくさいなぁと思って、いやいやプレゼントを選ぶのではなく、あの人を喜ばせたいと思って、楽しくワクワクしながらプレゼントを選ぶとよいのです。
②期待に応える
相手の期待に応えることが、相手を喜ばせることにつながります。
例えば、仕事の依頼を受けたならば、依頼者の期待以上の仕事を誠実に行うことで、期待に応えることができるのです。
③生産性を高める
効率の悪い仕事をしていたのでは、単価は低いままです。
嫌な仕事を無理して引き受けずに、自分の好きな仕事を引き受けるようにするのが、効果的です。
私は、努力しているのに、どうして報われないだろうと、悩んでいましたが、この箇所を読み、自分の努力の方向性が間違っていたことに気付きました。
私は、有力のステップにいますので、次の成長のステージに登るために、自分の努力の方向性を軌道修正して、他喜力を磨きます。
2 間接指示
2点目は、間接暗示です。
他喜力が高まれば、間接的に相手を思い通りに動かすことができます。
相手を喜ばせていると、相手も、この人のために何かしてあげようと思うため、人を動かすことができるのです。
他方で、人に直接的に指示をしても、人はいやいや行動するだけで、主体性が生まれません。
私は、この箇所を読み、自分の子育てを反省しました。
私は、子供に対して、よく、「早く寝なさい」、「早くご飯を食べないと、お菓子を買ってあげないよ」と直接指示を多用しています。
短期的には、子供は言うことを聞くのですが、このままでは、人の指示がないと動けない、指示待ち人間になってしまいます。
親としては、子供に主体性をもってもらい、自分で考えて生きていってほしいと願うものです。
そのため、直接指示よりも、間接指示の方が、子供が主体性をもつために、効果的なのです。
この間接指示のテクニックとして、相談するが挙げられます。
人に指示をするのではなく、「どう思う?」と相談して、考えてもらうのです。
人は、誰かに言われてやることに反発しますが、自分で考えて決断したことには、主体的に取組みます。
そのため、親は、子供に対して、「どうしたらいいかなぁ?」と相談してみればよいのです。
そうすれば、子供は、子供なりに考えて、答えますので、後は、やってみようと背中を押せばいいのです。
早速、子供に、相談してみようと思います。
3 3つの配り
3点目は、3つの配りです。
他喜力を高めるためには、3つの配りを意識することが大切です。
①目配り(相手の好きなことを観察する)
②気配り(相手の好みや喜ぶツボをおさえて発揮する)
③心配り(思いを共有する。教育する)
相手を観察して、相手が本当に喜ぶことをして、一緒に喜ぶというわけです。
この3つの配りを、まずは、身近な家族で試してみるのがおすすめです。
いきなり、他人で実践しても、うまくいかない可能性があります。
家族であれば、身近で観察できますし、うまくいけば、家族関係がよくなり、失敗しても、リスクはゼロです。
例えば、家族へのプレゼントを買う際に、予算オーバーの物を買うのがよいです。
ちょっと無理をして、高めの物を買うことで、他喜力が磨かれるのです。
成功に不可欠な他喜力について、多いに学べる、おすすめの一冊なので、紹介させていただきました。