石川県金沢市の労働弁護士徳田隆裕のブログです。
未払残業・労災・解雇などの労働事件を中心に,
法律問題を分かりやすく解説します。
労働者の方々に役立つ情報を発信していきますので,
よろしくお願いします。
妻は他人?
さわぐちけいすけ氏の
「妻は他人~だから夫婦は面白い~」
という,夫婦関係を円満にするひけつが記載された本(マンガ)
を読みましたので,アウトプットします。
夫婦円満のひけつは,
本のタイトルにある「妻は他人」であることを
絶対に忘れないことにあるようです。
夫婦は,知らず知らずのうちに,
「相手は妻(夫)だから○○を要求する権利がある」
という考えにおちいりがちですが,この考えが危険です。
他人に対して,一方的に〇〇を要求しても,
他人は,自分の都合があるので,
〇〇を要求されても対応できず,
自分の立場を考えない上から目線
のようなものの言い方に,かちんときます。
ようは,自分の都合ばかりを考えて,
相手の立場を理解せずに,何かを要求すると,
相手は不快になり,関係が悪化するリスクがあるのです。
例えば,私の場合,仕事が忙しいので,
育休中の妻に対して,「もう少し掃除してよ」
と言ってしまい,妻とけんかをしたことがあります。
この言葉の前提に,
妻は育休中で時間に余裕があるので,
妻が掃除をするのが当然であるという
誤った考えがありました。
この言葉に対して,妻が怒りました。
育休中の妻は,四六時中,幼い子供の世話をしており,
また,子供の寝付きが悪いので,睡眠不足で,疲労困憊だったのです。
子育てで疲れているので,
家事の負担を減らして,
ゆっくり休みたい。
これが妻の本音です。
子育ては,仕事以上に大変です。
私は,そのことに思いがいたらずに,
育児で疲れている妻に「もう少し掃除してよ。」と言ってしまい,
夫婦ケンカになってしまったのです。
ここで,「妻は他人」という考え方をすれば,
他人に対して,掃除してよと言えるはずがなく,
自分で掃除をすればいいという発想にいたります。
そして,妻に対して,掃除を要求することなく,
自分から掃除を始めると,妻が掃除を手伝ってくれて,
効率よく掃除をすることができました。
夫婦とは,育ってきた環境が全く異なる男女が,
長年共同生活を継続する気の長いプロジェクトです。
育ってきた環境が互いに異なるので,
当然,価値観も異なり,
夫婦は,時にすれ違い,
ケンカに発展します。
ケンカに発展する前に,妻または夫は,
相手が自分の価値観とは異なる他人なのだから,
礼節を重んじて,丁寧に接する必要があると考えれば,
相手に対して,寛容になり,丁寧な対応ができるようになり,
無用な夫婦ケンカを回避できると思います。
日々,離婚や不倫といった男女問題に関わる弁護士の立場から,
「妻(または夫)は他人。だから夫婦は面白い」
という発想で過ごせば,男女問題で悩む人が少なくなるかもしれないと思い,
この本を紹介させていただきます。