石川県金沢市の労働弁護士徳田隆裕のブログです。
未払残業・労災・解雇などの労働事件を中心に,
法律問題を分かりやすく解説します。
労働者の方々に役立つ情報を発信していきますので,
よろしくお願いします。
美しいコミュニケーション
1 コミュニケーション分析の観点とバックトラッキング
弁護士中原阿里先生が主催している、
ラッセルコーチングカレッジのベーシッククラスの第3講
「美しいコミュニケーション」を受講しました。
第3講では、コーチングの場面だけではない、
日常のコミュニケーションにおいて大切にすべきスキルを学びましたので、
シェアさせていただきます。
1点目は、コミュニケーションを分析する観点です。
コミュニケーションを分析する観点として、次のことを教えていただきました。
0 完了しているか(受け取りがあるか)
1 尊重はあるか
2 信頼はあるか
3 対等か
4 傍観者ではないか
5 侵入者ではないか
6 指示者・命令者ではないか
7 救済者・解決者ではないか(相手の判断力・問題解決能力を奪っていないか)
8 過去を正当化させる問いか、未来への成長に向けた問いか
9 一方的なジャッジではないか
10 ラポール(信頼関係)は形成(維持)されたか
この11の観点の中で、最も大切だと私が感じたのは、
「0完了しているか(受け取りがあるか)」です。
日常会話の中で、聞き手の立場になった時に、
話し手の発言を、きちんと受け取っていないことがあります。
例えば、Aさんが「疲れた~、怠い~」と言い、
Bさんが「早く寝たら」と答えた場合、
Bさんは、Aさんの「疲れているの」という気持ちを受け取っていません。
Bさんが、「そうなんだ、疲れていて、怠いんだね。だったら、早く寝たら」
と答えた場合、Bさんは、Aさんの気持ち(言葉)を受け取っており、
Aさんは、安心して、Bさんとの会話を進めることができます。
この相手の会話を受け取るのに効果的なのが、
バックトラッキングというスキルです。
バックトラッキングとは、相手の発言の一部または全部を、
そのまま繰り返すことです。
相手の言ったことを言い換えずに、そのままオウム返しをするのです。
バックトラッキングをすることで、聞き手は、相手のことをジャッジせずに、
ニュートラルに聞けますし、話し手は、受け取ってもらえた安心感をいだきます。
では、聞き手は、話し手の会話のどの部分をバックトラッキングすればいいのか
といいますと、1つは、感情の言葉です。
もう1つは、会話のテーマとの関係で重要な言葉、
すなわち、抽象度の高い言葉や繰り返される言葉です。
これらの言葉をバックトラッキングすることで、
話し手は、安心して、スムーズに会話をすることができます。
2 共感的傾聴
2点目は、共感的傾聴です。
相手の話しに共感しながら、相手の話に耳を傾けることです。
共感的傾聴は、次の5つの要素から成り立っています。
①ペーシング
②姿勢
③視線
④表情
⑤うなずき・あいづち
①ペーシングは、相手のペースにあわせることで、
安心感を与えることができます。
相手と呼吸をあわせることで、リラックスして、話しをすることができます。
②人の話を聞く時の姿勢には、気をつける必要があります。
例えば、私は、パソコン作業をしながら、話しを聞いているときがあるので、
パソコン作業を辞めて、立ち上がって、相手と正対して、話しを聞くべきですね。
③視線を合わせることで、相手に話しを聞いているよとアピールできます。
意識して、視線を合わせていきます。
④表情は、最も、話し手に影響を与えている気がします。
眉間を解放して、朗らかな表情につとめます。
⑤うなずきやあいづちのバリエーションを増やして、
相手が話しやすくなるように工夫したいです。
3 承認
3点目は、承認です。
承認には3つあります。
①行動承認、②結果承認、③存在承認の3つです。
このうち、存在承認が、最も相手に良き影響を与えられます。
存在承認をするには、現状への承認すること、
変化・過程への承認の2つがあります。
現状への承認は、相手をありのまま認めるので、相手に安心を与えられます。
変化・過程への承認は、相手に気にかけていることを伝えることで、
変化への不安から解放させることにつながります。
そして、承認を伝える時は、主語をIやWEにすると効果的です。
Iメッセージは、聞き手の主観を伝えることになるので、
聞き手は、否定できず、受け取りやすいです。
WEメッセージは、あの人も喜んでいたよと伝えるので、
より客観的に相手に伝わり、受け取ってもらいやすくなります。
今回学んだことを日常生活で取り入れて、
美しいコミュニケーションができるように努力していきます。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。